東大阪市では2019年度より、市内すべての中学校区で小中一貫教育が開始されました。
あまり聞き慣れない小中一貫教育ですが、いったいどんな教育方法なのでしょうか。小中一貫教育はどう良いのか、具体的な取り組み内容とメリット・デメリットを解説します。
これから小学校へ上がるお子さまをお持ちの親御さんは、ぜひ参考になさってください。
小中一貫教育とは、小~中学校までの9年間を途中で区切らず連続して教える教育体系のことです。
いまの親世代に馴染みがある学校の通い方といえば、まず小学校に入学して6年生まで学んだあと卒業し、次に中学校で3年間の教育を受け卒業するスタイルが思い浮かぶでしょう。
しかし、小中一貫教育では前述のとおり1~9年生までひと続きで教育を受けることになるわけです。
小学校から中学校まで9年間の義務教育を一貫して行う学校は「義務教育学校」と呼ばれます。
東大阪では現在、池島学園、くすは縄手南校の2校が義務教育学校になっており、ひとつの学校で小中一貫教育を受けることが可能です。
なお、それ以外の23中学校区でも小学校と中学校の枠組みを残しつつ、一貫した教育を実施しています。
東大阪市が実施する小中一貫教育の取り組みは以下の4つです。
1.6年生になったら中学校へ登校する
2.5、6年生から定期テストを受ける
3.6年生から一部の授業で教科担任による授業を受ける
4.未来市民教育「夢TRY科」という授業を実施
1~3は、子どもが小学校から中学校へ上がるときに感じやすいギャップを軽減させるための取り組みになります。
このギャップは「中1ギャップ」と呼ばれるもの。具体的には
・別の小学校出身の生徒が加わり、人間関係の幅が突然広がることに戸惑う。
・教科担当による授業の難易度が高く感じ、ついていけなくなる。
・定期テストに備えて計画的に勉強する習慣が身についていない。
・校則や、先輩後輩との関わりで生まれる上下関係に馴染めない。
などが挙げられます。
小中一貫教育ではこれらのギャップを減らすことができるので、小学校から中学校へのスムーズな進級を助けることができるのです。
4の未来市民教育「夢TRY科」では、防災や金融、社会保障などをテーマに総合的な教育を行います。
いま社会で起こっていることに目を向け、視野を広げ、多様な人と協働しながら未来を生きるための力を育む教育です。
東大阪では子どもが感じるギャップを減らし、のびのびと学べる学習環境を整えるべく小中一貫教育を実施しています。
最後に、小中一貫教育のメリットとデメリットをまとめました。
【メリット】
・9年間という長い期間で、子どもたちの学力向上や個性を活かす教育に取り組める。
・中1ギャップを軽減でき、子どもにかかる負担やストレスが減らせる。
・ひとつの校舎内で年の離れた子ども同士のコミュニケーションが生まれる。
【デメリット】
・小中一貫教育ならではの独自カリキュラムが用いられるため、途中で転校することになると子どもが大きなギャップを感じることがある。
(例:転出前の学校で習っていなかった単元が終わっている、授業の進み具合が違うなど)
・人間関係に変化がなく、環境が変わりにくい。
親としての一番の願いは、なにより子どもが学校で元気に毎日を過ごせることではないでしょうか。メリットとデメリットをそれぞれ認識し、我が子に小中一貫教育が合うかどうかじっくり考えてみましょう。
お子さまが小学校に上がるまでに家を買いたい、建てたいと考えるご家庭は多いと思います。東大阪での住まい探し・住まいづくりをご検討なら、ぜひ城戸産業へご相談ください。